ヨプケ『軽いシティズンシップ』

 

軽いシティズンシップ――市民、外国人、リベラリズムのゆくえ

軽いシティズンシップ――市民、外国人、リベラリズムのゆくえ

 

 近年のシティズンシップ研究としては、一歩進んだ感じがする議論。一国内での権利保障をこえつつ、しかし理想主義的なポストナショナルな権利には逃げ込まない議論。他方で国境は強化されつつも、同時に社会生活はグル―バル化が進んでいる現在、外国人や移民の権利はどこまで普遍的に広がり、そしてリベラル化しているかは検証されるべき作業であろう。現代的な状況に即したシティズンシップ研究だといえる。